誰かのお手本になるということ

友人が「ちょっと聞いてくれる!!」と話し始めたお話です。

あら、少しお怒りモードでどうしたのかしらとお話を聞いてみると・・・

その友人が新幹線に乗ったときのこと。

普通車3人がけの窓際の席を指定で取っておいた彼女は、
その席のところまで行くと、
なぜか熟睡のお子さん(中学生ぐらいらしい)と
真ん中の席には、そのお母さんらしき人がやはり熟睡。

あれ?っと思い、再度指定席の番号を確認すると、

やはり番号は間違っていません。

おまけに、あいている通路側の席には
どっかりと荷物がおいてあり、
代わりにそこに座ることもできず、仕方がなく声をかけました。

「すみません・・・」

目を覚ましたお母さんに、
「あの・・」と言いかけた瞬間、
「あ、窓側の席ですよね。替わります」
といって、あわててお嬢さんをおこし、
お嬢さんの足元にあった大きなリュックサックを
通路側の席の足元にどっかりと置き、
お嬢さんを通路側の席に移動させて、どうぞ、と友人に言ったとか。

そこで、友人は席に座ろうとしたのですが、はたと困ってしまった
そうです。

なぜかというと、通路側の席の足元にどっかりと荷物が置いてあり、
なおかつ通路側の席にはお嬢さんが座っているので、
どう考えても、その荷物をまたがないと窓側の自分の席に

移動できないからです。

少し考えて、
「お荷物をまたいでもいいのでしょうか・・・」
と仕方がなく聞いたところ、お母さんが
「はい、どうぞ」と。

友人はかなり抵抗があったものの、
仕方がなく荷物をまたいで、真ん中の席の足元にもある荷物をよけながら、
かなり移動しにくい状況の中、やっと自分が指定した席に座ることが
できたのです。

ここまで状況を説明してくれた友人は、少し興奮気味な口調で、
「どう思う????!!!!!」と私に尋ねました。

さあ、あなたはなにを「どう思う?」といったのだと思いますか?

友人は荷物をまたぐことにとても抵抗がありました。

ですから、申し訳ないと思ったので、できればいったん荷物を持って
いただき、席に着きたかったのです。

しかし、その思いは届かず、あっけなく「どうぞ」と
言われてしまいました。

そのこともそうなのですが、
「お母さん」がそれをあっさりいったことに、びっくり!

「だって、お母さんがそんなこと言ったら、娘さんも大きくなったら
そういう人になっちゃうよね~」
と。

ものをまたぐって、あまりほめられた行為ではありません。
いわゆる「お行儀が悪い」行動です。

同じような考え方で、

ビジネスマナー上も、物越しに何かをするのはマナー違反です。
たとえば、机をはさんで名刺交換するとか。

しかし、それを知らなければ、そのまますぎていってしまいます。

「私たち大人がしっかり子供たちに教えなければいけないことよね~」と
言って、彼女は私との電話を切りました。

そうだな~って思います。

大切なことは、大人がきちんと次世代の人たちに
教えていきたいものです。

きっと私の友人は残念な行動に触れて、誰かに話したくなって
私に電話をくれたのでしょう。

さて、ふりかえって会社ではいかがでしょうか。

指導する立場、先輩や上司の方の行動は

後輩や部下のお手本になっていますか?

「お手本になる」行動をいつでも心がけたいものですね。

 

人生を変えるマナー(最新刊)

単行本(ソフトカバー): 230ページ あさ出版
mikuriya_book1

「君なら安心だ」と、大きなプロジェクトの責任者に抜擢された。
「うちに来ないか」と引き抜きの話が多い。

「基本」+「ちょっと」の一歩進んだマナー・思考法をわかりやすく丁寧に紹介しています。

マナーを身につけることで、あなたの見える世界は180度変わり、社内、社外問わず、「選ばれる」ビジネスパーソンになれることでしょう。

すべての社会人必須の1冊です。

Amazonからご購入いただけます>>>

 

三厨万妃江の著書『人生を変えるマナー』は、いかがですか?

ビジネスマナー講座DVDの監修・出演者である、三厨万妃江の著書『人生を変えるマナー』は、もう読まれましたか?

さまざまな企業様で、ビジネスマナー教材としても、導入していただいている書籍です。

ぜひ、ご一読ください。一生使えるマナーの道標としていただけたら幸いです。