「相手の立場に立つ」ことを実感した忘れられない思い出
いまでもその日の出来事を鮮明に思い出す、地下鉄の駅があります。
名古屋駅から地下鉄東山線で1区。「伏見駅」です。
もうずいぶん前のことですが、
伏見駅の地下鉄入り口のところで、
お年を召したおふたり(後にご夫婦とわかりました・・・)から、
「すみません、名古屋駅へ行くバスはどこから乗ればいいのですか?」
と、聞かれました。
地下鉄入り口で聞かれたものですから、
地下鉄のほうが便利だと思い、
「こちらが地下鉄の入り口ですから、
名古屋駅でしたら、ここから地下鉄にお乗りになるのが
便利で早いと思いますが、・・・」
と、私は答えたのです。
おふたりのうちの男性の方が、
「ありがとう、でも、地下鉄は階段の上り下りが多いので
とても私たちには大変なのです・・・」
そうか、そうですよね。
バスならば、階段は1~2段ですもの・・・。
「相手の立場に立つ」ことが大事!と日ごろお話しする立場にありますが、
なんと自分の立場でしか、考えていなかったことでしょう。
もしかすると、こうして知らず知らずのうちに、
「便利」という言葉で、相手に押し付けていることがあったかもしれないと
反省しました。
私は、
「そうですよね・・階段は大変ですものね。
それでは、バス停は私もわかりませんので、近くで聞いてみます」
と、近くの方に聞いて確認し、バス停にお二人をご案内しました。
私もちょうど名古屋駅へ向かうところでしたから、
バスでお供させていただきました。
さて、
「相手の立場に立つ」ことは大切です。
私の立場に立って考えてくれているなと感じると、
人はうれしいものだからです。
相手の立場に立つという「言葉」を知っているだけでなく、
相手の身になって考え、どのように「行動」するか・・・
頭でわかっていても、なかなかできないものだなあと。
だからこそ大切なのですね。
その駅を通ると、時折思い出す、
ずいぶん時間がたってはいるものの、私には忘れられない出来事です。
相手の立場にたつとは、
それを「自分事として考える」ということでもあるのでしょう。
もしも私が目の前の人と同じ立場だったら、どうしてほしいのだろうか?
それを考えて行動に移すこと。
これはビジネスマナーにも通じることでしょう。
投稿者プロフィール
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有限会社 キャリア・サポート 代表取締役
人材育成のプロとなって約30年、その間、関わった受講者は15万人以上。
従来サービス業の視点を持たなかった業種に、サービス業としての視点を取り入れることで売上やお客様応対を向上させる取り組みや、社内のホスピタリティ力を高めることで、お客様へのホスピタリティをより発揮できる社員を育成する教育や人材育成の仕組みづくりを得意とする。
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