習慣が行動力を育てる


近頃の若者は・・・なんて言われますが、

捨てたものじゃないなあと思うことがあると、

うれしくなります。

電車の中で何度かありました。

「席を譲る」って場面で。

 

一度は、地下鉄の中。
私の隣には高校生男子くん。

そこへご高齢の女性が乗っていらっしゃったので、
私が席を譲ろうと立ち上がった瞬間が、
なんと!高校生男子くんとまったく同時でした。

そのあとがよかったのです〜。

男子くんはまず私に、手のひらで

「どうぞ座ってください」と合図し、
そのあと、自分の席をその女性にゆずりました。

私は「ありがとう」といって、座りました。

 

女性は次で降りますので、と辞退しようとなさいましたが、
すでに男子くんは少し離れたところに移動していましたので、
私から女性に、
「せっかくですから、おかけになってはいかがでしょうか」と
声をかけたところ、笑顔でお座りになりました。

 

次の駅で私が降りるとき、男子くんの横を通ったので
会釈をしたら、会釈が返ってきました。

さわやかです!
これこそ、イケメンです。

 

もう一回は、東京の山手線で。

少し足の悪そうな高齢の女性が、

重い荷物を持って、階段を降りにくそうに
していらっしゃったので、
「お手伝いしましょうか」と声をかけ、

荷物をお持ちしました。

 

そして山手線に乗り込んだら、やっぱり高校生男子くんが
すぐに!立ち上がって、席を譲ってくれたので、
その女性は座ることができました。

 

その女性は、品川から東京駅までの短い時間に話してくださいました。

93歳のお義母様が危篤で故郷にお帰りになること、
礼服のサイズが合わなくなっていてあわててサイズを直したこと、
家を空けるので、家族のためにカレーライスを作ってきたことなど。

すわって安心なさったのか、見ず知らずの私にいろいろお話になりました。

気づいたときには高校生男子くんが見あたらなかったので
もう降りてしまったようです。

お礼が言えなかったなあ。。。

 

ふたりの高校生男子くんは、
一言も発しないで、行動で、それもかなりすばやく、示してくれました。
きっと、いつもそんな風にしているんだと思います。

席を譲ろうと思う人、譲ったほうがいいと思った人は
きっとたくさんいらしたと思います。

でも、譲れる人はひとり。
行動した人だけなのですね。

その場に居合わせただけでも、とってもあたたかい気持ちになりました。
素敵な行動は、周りの人も幸せにするのだと思います。

荷物を持った件。
決して自慢話とかそんなんじゃないんです。

それは、遠い昔、私が荷物を持っていただいて助かったことがあったからです。

子供が小さかったころ、ベビーカーをもって階段を下りるのが大変だったときに、
やはり助けていただいたことがあります。

本当にありがたく思いました。

だから、ベビーカーを持っているお母さんを見かけると、
よほどの大荷物を持っていない限り、お手伝いします。

ですから、今回の荷物を持って差し上げたことはその延長線なだけです。

こういうのを「恩送り」って言うそうですよ。

誰かから受けた恩をその人に返すのではなくて、
別の人に返すこと。

ありがたい体験があるからこそ、「恩送り」ができる。
それは幸せなことです。

「席を譲る」ことも「恩送り」も、誰かのために、というより、
自分が幸せな気持ちにさせていただけるのだなあ、としみじみ思います。

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投稿者プロフィール

『人生を変えるマナー』著者 三厨万妃江
『人生を変えるマナー』著者 三厨万妃江
有限会社 キャリア・サポート 代表取締役

人材育成のプロとなって約30年、その間、関わった受講者は15万人以上。

従来サービス業の視点を持たなかった業種に、サービス業としての視点を取り入れることで売上やお客様応対を向上させる取り組みや、社内のホスピタリティ力を高めることで、お客様へのホスピタリティをより発揮できる社員を育成する教育や人材育成の仕組みづくりを得意とする。

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